概要
岩手県大船渡市を起点とし、秋田県横手市を終点とする国道397号は、東北の奥深い山々を東西に貫く総延長約135kmの主要な国道です。
今回は秋田県横手市の国道13号との交差点(佐賀会沖田交差点)から、岩手県奥州市にある岩手県道302号前沢北上線との交差点までの約61.5kmの区間は、雄大な自然を存分に体感できる山岳ルートです。
秋田県側ののどかな田園風景が広がり、やがて道は山間部へと入り、奥羽山脈の懐へ分け入っていきます。
山間部は、四季折々の表情が楽しめることで知られ、特に紅葉の時期には、山全体が鮮やかに色づき、錦秋の深まりを感じさせる見事な色彩が沿道を彩ります。
岩手県側に入ると、『焼石連峰ビーチライン』の愛称で親しまれる区間に入ります。「ビーチ」はブナ(beech)のことで、その名の通り、見事なブナの原生林が広がり、新緑の季節には爽やかな緑のトンネルが、紅葉の季節には燃えるような赤や黄色の絨毯が迎えてくれます。
更に岩手県側へ降って行くと、胆沢ダムによって形成された雄大な人造湖「奥州湖」が姿を現します。
エメラルドグリーンに輝く湖面と、周囲を取り囲む山々のコントラストは圧巻です。
胆沢ダム周辺は、ダム建設に伴い整備された新しいトンネルや橋が連続し、走りやすい快適な道が続き、また橋からの眺めも素晴らしく、ドライブ、ツーリング、サイクリングのハイライトの一つになるでしょう。
山間部の降り、奥州市胆沢へ入ると、国道397号沿いに約7kmにわたって桜並木が続く「桜の回廊」という美しい景観も楽しめます。
春には桜のトンネルとなり、冬には雪をまとった木々が「銀色の道」の愛称で呼ばれる幻想的な風景を作り出します。
雄大な自然、近代的なダムとトンネル・橋、そして四季折々の美しい風景を五感で感じられる、忘れられない旅となるはずです。
動画と感想
・通常視点(撮影:2024.08)
国道397号で奥羽山脈を越えるルートです。
同じ様に奥羽山脈を越える国道342号(岩手県側・秋田県側)の北側を走る道で、国道342号は栗駒山、国道397号は焼石岳の麓を走る感じになっています。
なお、この二つの道は秋田県側にて重複区間となります。
同じ奥羽山脈を越える道として比較した場合、全体的に国道397号の方が走りやすい印象。ただし、秋田県側に限定すると国道342号。
その為なのか、トラックが多く走っている印象ですが、大型トラックが通行するにはかなり危険なカーブが多く、走る際は十分注意が必要です。
※特に対向車でトラックが走っている事が想定されます。カーブなどでは危険で悪質な運転をするトラックが居るので、十分注意して下さい。
私はそのせいで楽しいはずのドライブが気分がとても悪くなりました。
コース紹介
※YouTubeのチャプター機能を利用し、動画と本ページのコース紹介を連動させています。
番号が振ってあるコース案内、注意点などを動画で確認しやすくなる様にしてみました。
(S)スタートは秋田県横手市の国道13号との交差点(佐賀会沖田交差点:信号あり)から(01:40)
一関・増田方面へ
片側一車線の綺麗な道を進みます。
走りやすい道を進みます。
この辺りの区間は国道342号との重複区間になります。
周囲には果樹園や田園が広がる長閑な道。
勾配はありますが、なだらかな走りやすい道が続きます。
暫く進み、山が近づいてくると@交差点1(信号なし)が現れます。(21:42)
奥州方面へ
ここで国道342号とお別れ。
先程よりは狭い印象ですが、それでも走りやすい道。
。。。だったのも束の間、勾配が厳しくなり、本格的な山道へ。
そしてA急勾配・急カーブ区間へ(25:02)
ただ、道幅が確りとある為、不安のある感じではありません。が、降り側はスピードの出し過ぎには注意して下さい。
確りとした道幅もそうですが、路肩の木々も確りと手入れされている印象で、走りやすいです。
そして、県境にあるB大森山トンネルへ(32:14)
岩手県側へ
岩手県側へ入ると、先程までの秋田県側とは違って、やや圧迫感のある道幅に。
勾配は緩やかな印象ですが、窮屈な印象です。
多くの橋が掛かっており、そこからの景色はなかなか良いです。
見通しの悪いカーブが多く、また連続するので注意して下さい。C連続カーブ区間(35:26)
はい。来ました。
見通しの悪いカーブで、ほぼ全ての車体を反対車線にはみ出し、スピードも落とさず突っ込んでくるダンプ。
こちらは急ブレーキ&ハンドルを切って回避。
はみ出さないと曲がれない?なら、もっと対向車に注意してゆっくりとなるべくはみ出さない様にするべきでは?
車体全部を対向車線にはみ出す必要あるの?
とりあえず緑ナンバーなので全日本トラック協会にナンバーと会社名とダンプ表示番号を通報しましたが、何の処分も無いでしょうね。
この道を通る際は、対向車のダンプには十分注意が必要です!!
その後も何台ものダンプが通っていました。同じ会社っぽいですね。
更に進んで行きます。
暫く進むと、D栗駒焼石ほっとラインとの交差点が現れ、この辺りから走りやすい道へ(53:16)
そして、この辺りは奥州湖の湖畔を走る道で、そこに掛かる橋からの景色が素晴らしい。。。のですが、この画角からだと全然見えませんね(汗)
グーグル先生。
ダンプより長い大型トラックは何処へ向かうのでしょうか?
まさか、あの道を越えて秋田県側へ行くのでしょうか・・・
胆沢ダムの脇を降って行きます。
平坦な場所へと降りてきました。
そして現れるE桜の回廊。(1:00:12)
約7kmに渡り続く桜並木。
冬は雪をまとい、E銀色の道と呼ばれる道へ
残念ながら今回訪れたのが真夏だったので深緑の回廊になっていました。
更に進んで行きます。
最後は岩手県奥州市にある岩手県道302号前沢北上線との交差点(信号あり)にて(G)ゴール。(1:08:37)
お疲れさまでした。
詳しくは動画をご覧下さい。
周辺のドライブコース
・経路:0〜10km圏内
No.354 栗駒峠 国道342号(秋田側) / 岩手県一関市〜秋田県横手市
No.355 栗駒焼石ほっとライン / 岩手県奥州市〜一関市
・経路:10〜30km圏内
No.353 栗駒峠 国道342号(岩手側) / 岩手県一関市〜秋田県雄勝郡東成瀬村
・経路:30〜50km圏内
No.010 鳥海グリーンライン / 秋田県由利本荘市〜にかほ市
データ
通過市町村
・秋田県
横手市
雄勝郡
東成瀬村
・岩手県
奥州市
通過道路
・国道397号
重複道路
・国道342号
撮影
・2024.08
関連ページ
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